愛国心。


えーと、外から見てて、すごく心配なことなんですが。
どうなっちゃってるんですか、日本の「愛国心」にまつわる議論は。


単純すぎると思うんですよ、愛国の定義が。
日本政府の言うことにベッタリだったら、それが愛国かと。
君が代・日の丸に賛成してたら、それで愛国かと。
「おいおいちょっと待てよ」といいたくなるわけですよ。
あんまりにも安直すぎやしないかと。
愛国者」の群れが亡国を導いたのはどこの国だったっけ?と60年ほど前を考え直してもらいたいわけですよ。


なんか、ナイーブすぎるっていうかね。
いわゆる「愛国者」きどりの人の議論を見てると。
個人の「愛国的」行為が、そのまま素直に日本の国益に繋がると思ってる。
個人にとって合理的な行為でも、集団や組織にとって合理的になるとは限らないというのは、もはや常識に属する事柄だと思うんですが。
自分のプライドを守ることと、国家のアイデンティティ・損益を守ることとは次元を別にする事柄でしょうに。


で、何より心配なのが、そういう稚拙な議論が政治家の間にも多いらしいということ。
政治の専門家じゃなかったっけ、政治家って。
困ったなぁ。
小室直樹先生じゃないけどさ、日本は滅びますよ、このまんまじゃ。
太平洋戦争と同じ負け方でね。


こんなつまんないこと書きたくないんですけどね、ほんと心配なので。


愛国者は信用できるか (講談社現代新書)

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