弱さ。

言葉の通じないということは、気持ちが伝えられないこと。
そう思って、そう感じてきた。
けれども、それは半分正しいのだけれど、もう半分は間違いだということを、出来るだけ見ないふりをしてきたような気がする。


言いよどむ。つっかえる。間違える。しどろもどろ。
思っていることの半分も表現できない。あるいは、何かが違う。
そういう状況に居続けることは、単純に辛い。
というか、そういう「弱さの中に居続けることが出来ないという弱さ」に負けるのだ。
中途半端な強さにあこがれる愚かさ。


夜、広く高い星空を見た。
日本では考えられない広く高い空だ。


全てを見晴かす者の目には、私の姿ははっきりと映る。
幼子の前では、私は何者でもありえない。
むしろ、弱くあれ。
むしろ、愚かであれ。