宗教心理学研究会ニューズレター vol.6 2007

日本から届いた荷物の中に、表題のニューズレターが同封されていたので読んだ。
宗教心理学はまったくの素人なのだけれども、何かしら学べることはあるだろうと思い、入会している。


第4回の研究会報告の抄録が掲載されていたが、どれも興味深い報告だった。
以下に覚え書き。

  • 宗教性・スピリチュアリティの因子と、パーソナリティの因子との相関は、先行研究においても今報告においても低い。このことは、パーソナリティと人の宗教性との関連がどのようなものであるかについて示唆的である。
  • 心理学が世間的な人気を得るなかでセラピー文化と同化する部分が増え、宗教との差異が見えにくくなっている。
  • 物語とは所与のテキストを参照点としつつ、それを自己のものとして再解釈する営みのこと。危機の際に自分の生を再秩序化するために、この物語がなされることが多い。
  • 親しい者の死、そしてそれを解釈する宗教者の解釈の営みは、それを受け止める信者の宗教的関わりに大きな影響を持つ。

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